【吉配信】~森とヒトと

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Thursday, May 11, 2006

【チップの取り合い。製材品の押し付け合い。】

Subject: 【チップの取り合い。製材品の押し付け合い。】
Date: Fri, 9 Jul 2004 23:40:40 +0900


『歩留まり 50%』

丸太総体積から製材品が出る割合。残りはチップ。
製材工場は半分製材品、半分チップを生産しているということ?

ヨーロッパ、中国で続々と日本向け集成材工場が建設中。
デフレ供給過剰の木材の海になることが見えているのに。
チップで儲ければ、それで採算が合うという計算でしょうか。

中国の将来爆発する紙需要に備えて、チップを売るために
製材・集成工場を世界の巨大林産企業が大投資ですかっ。

製品は日本へ。チップは中国へ。

日本の製材工場、集成材メーカーは、お上にお願いして
セーフガードを発令してもらわないとノックアウトさせられる。

合板製造・大手卸ジャパン建材社は、中華系最大の林産企業・環球木業
有限公司と共同で、昨年合板本家のインドネシアに先んじて海外メーカー
初の合板JAS4つ星取得。次は中国からの集成材で新規参入?

集成材は合板メーカーから見ると、製造、認可取得はいとも簡単?
集成材もすぐにコンパネ・合板のように1円単位の相場商品流通へ。

中国国内で集成構造材需要でも起こさないと、大変なことになるぞ。

林産業でも、カナダ、欧州、香港資本が中国に向かいます。
生産拠点は、北米や欧州よりずっと近い中国が断然有利。

紙パルプ・製材工場、中国シフト一気加速。



■中国産構造用集成材、猛烈な伸び  JAS認定工場さらに増加へ

中国産構造用集成材の入荷が猛烈ない勢いで増加している。現在、中国の構造
用集成材JAS認定工場は大連地区に6工場だが、大連以外の地区を含め、近く新しい
JAS認定工場が複数追加される見通しで、中国から集成平角、集成管柱・土台などの
供給はさらに拡大、将来的に欧州に替わる主産地となる可能性も出てきた。

[日刊木材新聞 6月25日付]



■広東省に集成管柱量産工場完成   月産12万本

中国、欧州資本による合弁構造用集成材会社が中国・広東省に設立され、
本格的な生産を開始する。新会社はチャイナ・パシフィック・ラミネーター社で、
近く小断面構造用集成材(F☆☆☆☆)のJAS工場認定を取得、7月末には
JAS格付け製品の第1船が日本向けに出荷される。第1段階では集成管柱
生産からスタート、今月中に月産12万本(105ミリ、3㍍換算)まで引き上げる
方針。

[7月6日付 日刊木材新聞]



■中国大連に駐在事務所  米ツガ集成材事業を本格化 インターフォー

インターフォー社(カナダBC州)はこのほど、インターフォー・チャイナを設立、
同社の中国駐在事務所を設立した。インターフォー社は中国大連地区の提携
集成材製造会社(JAS認定工場)2社との間で、米ツガの小断面構造用集成
材、積層間柱、フリー板などを委託生産しているが、中国駐在事務所開設を
契機に、BC州、中国、日本を結んだ高付加価値木材製材品事業の拡充を進
める方針。

[7月7日付 日刊木材新聞]



■王子製紙、原料調達枠4割増  アジア需要急増に備え

王子製紙が植林地の拡大など製紙原料チップ(木片)の確保に動き始めた。
背景には中国を中心とする紙需要の増大がある。今後6年で一気に約4割増やす。

調達先は中国とオーストラリアの植林事業が中心。中国では現地企業など数社
と組み、事業規模40億-50億円、3万㌶という大規模植林を実施する。

原料確保を急ぐ背景には中国を中心に急増する紙需要がある。同社によると、
板紙を含めたアジアの潜在的な紙需要は2015年に2億1千万㌧と、02年実績に
比べて84%増になるという。増分の9千6百万㌧を賄うには古紙を除いて6千百万㌧
のチップが必要になる。

07年年央から大規模な中国生産を控えた王子製紙にとって原料チップの安定
確保は至上命題。「チップが高騰する可能性が高い」(王子製紙経営企画本部長)。

[7月8日付 日経産業新聞]




さて、紙を生んだ国 “中国”の紙事情は?

13億人のうち5億人はトイレットペーパーを使えないっ!

日本=242.8kg   中国=28.4kg (一人当たりの年間紙消費量)

ちょうど日本人の10分の1。

無料で配っている上質ティッシュ。もらって中国で売れば儲かるかな。

Qさんも、中国の製紙メーカーの株を狙え!と。

本、新聞、コピー、ファックス、ティッシュ、ダンボール。いくらあっても足りませ
ん。

中国語で“手紙”と書いて、トイレット・ペーパーの意味だそうです。




■出版したくても紙が足りない  ↓このサイトはおもしろい。
http://www.honco.net/9901/ar-lin-j.html

「紙の大食い」の胃は計り知れなくまだまだ成長しているが、
中国は同時に、超「紙貧乏」の国でもある。

中国は、紙の生産量からいうと、アメリカ、日本に次ぐ世界第3位の紙大国であ
る。ピーク時の1995年には総生産量2812万トン、96年は減少して2638万トン(アメリ
カは8183万トン、日本は3001万トン)。だが、13億人のうち、実際に紙の恩恵を受け
られる者は少ない。北京の政府高官H氏によれば、中国の1人あたりの紙の消費量は、
わずか25kg(1996年)。アメリカは319kg、日本は245 kg、世界平均でさえ46kgだか
ら、雲泥の差で比べものにならない。登小平氏主導による改革・開放から十数年が
経ち、テレビ、冷蔵庫、エアコンは各家庭に普及したが、国民は紙一枚さえ、いまだ
に満足に手に入れられない。食糧飢饉からは脱したが、紙飢饉からは脱していないの
だ。



■WTO加盟と各産業(10)―製紙産業  2000/12/01
http://news.searchina.ne.jp/2000/1201/business_1201_001.shtml

中国の世界貿易機関(WTO)加盟が近づくにつれ、関係専門家からは、WTO
加盟が中国の製紙業にもたらす影響を憂慮する声があがっている。

製紙業は中国の国民経済の基礎産業である。その生産品総量の90%が生産資料
となり、10%が生活消費に用いられている。統計によれば、1998年、機械製の
紙とボール紙の年間生産量は2800万トンに達し、世界第3位となった。しかし、
国際的な先進水準と比べると依然距離は大きく、例えば、中国の紙製品は600種類
ほどに過ぎず、しかもそのうち50%が中低級商品であるが、先進国では1000種
類以上の中高級紙製品があり、また、新聞紙のトンあたりの水消費量は中国では20
0トンであるが、先進国ではわずか20トンですんでいる。

このため、中国の製紙業の現状を鑑みると、中国WTO加盟後の製紙業が相対さ
なければならない情勢は極めて厳しいといわざるを得ない。



■南通市:王子製紙の進出に全面的バックアップ 2003/06/11
http://news.searchina.ne.jp/2003/0611/business_0611_004.shtml

『中新網』10日付報道によると、江蘇(こうそ)省・南通(なんつう)市に、日本
の王子製紙株式会社が投資総額2000億円で塗工紙の一貫生産工場を建設すること
が明らかになった。

また、製紙業は中国の伝統的な原材料工業の一つであるが、技術や設備は相当遅
れており、生産規模も小さく、汚染も深刻であると言われている。そのため輸入依存
度が高く、今回の王子製紙の中国における世界レベルの生産・販売は、中国製紙業界
にとっても大きな刺激となりそうである。




吉配信、バックナンバーから。


◆『13億・人口の、中国は、日本の大事な、お得意さまです。』

製紙会社の方と話をしていると、中国人が日本人並みにトイレットペーパー、
新聞・雑誌、コピーを使い出せば、世界の山がハゲ山になっちゃうぞと寒い笑いに。
古紙を中国が日本から買占め、日本の古紙相場も上昇中。
紙の作り方を教えてくれた国が、少し遅れて消費に向かいます。

環境にはもらった方がいいのか、悪いのか、いつも迷います、
駅前で武富士の配る上質ティッシュ。世界広しといえど、無料で配る国は日本だけ。
お札も紙なら、金融会社は製紙会社から表彰モノ。

世界中のパルプ・製紙企業の脈拍が高くなる中国の紙消費量の行くへとは。
公害もすごくなるでしょうが、紙の大切さは消費量と反比例するようで。


■[中国の紙産業]リポート/15年1月書込み
 http://www004.upp.so-net.ne.jp/paper/kamisangyo.html

「中国」2001年度/国民一人当りの紙の消費量は、年間28キログラムです。
(日本の1960年頃の消費量と同じレベル)
(中国の1950年の紙の消費量は、一人当り・0.73kgであった。)

2001年の中国の紙産業は、日本を抜いて世界第2位になった。

<全世界の紙産業・生産量=31800万トン>
2001年度、アメリカは、約8080万トン。日本は、約3100万トン。
        中国=3.818万トン/(3.200万トン=1昨年)


「紙の消費量/2001年度」1人当たり/一年

         世界平均=52.2kg

デンマーク=340.8kg  ベルギー=329.4kg     米国=308.7kg

スエーデンー=276.7kg  フィンランド=266.5kg オーストリア=259.6kg

カナダ=253.4kg     日本=242.8kg      中国=28.4kg

(日本の製紙産業の古紙比率では、製紙原料の、60%が古紙です。)

人口12億の中国がようやく、その20キロラインに到達した。
中国東北部から日本人孤児だった父親に連れられて帰国、通訳をしている若い女性と
仕事をしたことがある。彼女は街で配られるポケットティッシュをとても大事に使
う。鼻水を押さえたら、きれいな部分を表にして畳み、もう一度使えるようにしてお
く。「みんなが汚いと言うんです」と困った表情だが、変えるつもりはない。

来世紀、中国を抜くといわれる人口大国インドは3キロ程度。2キロ級のバングラデ
シュになると、子供たちが教室でノートをとる紙が足りなくなり、石板が使われたり
する。そして、赤道アフリカ諸国など年間200グラムにも下がると、公的な文書類に
も事欠く。民主的な国民意志の形成、文化の維持にも支障があろう。200グラムと言
えば、最近よく見かけるようになった40ページの新聞とほぼ同じ重さだ。

2010年には、中国での紙需要が現在のおよそ二倍で、およそ日本の現在の紙消費量
と同じ位の量がさらに必要になると見られています。中国、東南アジアの経済発展に
よって、今までは日本の独壇場であったパルプの輸入も競争がはじまり、資源の取り
合いになることも考えられます。



[吉配信]   製紙と製材
http://ffpsc.agr.kyushu-u.ac.jp/tech/



さすが、Qさん。


第1469回
製紙メーカーは中国では成長株です

出版物があたるかどうかは
出版元でさえ予想できません。
日本では1日に800冊も
新刊書が出ているそうですから、
大半の本は配本されても
縄もほどかれないまま
返本される運命にあるようです。

中国にもいずれそういう日が来るでしょうが、
いまは次々と新刊書が運び込まれていますから、
出版で儲かるかどうかはわかりませんが、
紙の需要だけは大へんな勢いで伸びています。
新聞もタブロイド版の小さな形のものがふえましたが、
いままで新聞なんか読まなかった人たちが
隅から隅まで丹念に読むようになったので、
新聞用紙の需要も急激に伸びています。

またコンピュータを使う人も
大へんな勢いで伸びていますから、
それが紙の消費量を増やしています。
しかし、そうした需要よりも
いま紙の消費を一番大きく、
且つ確実に伸ばしているのは
工業製品の包装と運送に使われているダンボール箱です。
中国の輸出はここのところ、
毎年30%くらいふえていますが、
輸出品の大半はダンボール箱で輸送されています。
国内で売られているものも、
輸出品に劣らずふえ続けていますが、
これらも大半はダンボール箱に詰めて運ばれています。
ちょっと想像しただけで、
経済の発展が紙の売上げに
どんな影響をあたえているか
おわかりいただけると思います。

ところが、中国の製紙メーカーは
まだスケールが小さく、
王子製紙とか日本ユニパックとか
大王製紙のような生産量を誇るメーカーは
一社もありません。
深川B株に上場している山東省の晨鳴が
僅かにフル生産で追いまくられているだけで、
同社の業績の予想を見てもわかるように、
どの自動車株、
どの電機株に比べても遜色がありません。
王子製紙が中国進出を計画していますが、
投資資金が1000億円と言いますから、
どんな市場を見込んでいるか
その一端をうかがい知ることができます。
中国では製紙産業は
これからいよいよ本格化する
成長株の一つに数えてよいでしょうね。

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