【鵜が鵜飼を飲み込む】

Subject: 【鵜が鵜飼を飲み込む】
Date: Wed, 7 Sep 2005 21:54:50 +0900


木材JASの国際化で日本の木材市場はウィンブルドン化。
日本国民は、世界で一番良質な木材を安く買うことができます。

お次は、建材の規制緩和＆ボーダレス化。

日本の建販商社が中国の巨大企業と組んで、
日本の建材メーカーを買収するという
【鵜が鵜飼を飲み込む】お話から
価格破壊が始まりますかっ？！



大前研一先生、
選挙後もう一度吼えていただけませんかっ。

４年前、小泉首相就任直後の大前リポート。



大前研一通信　2001/6月号
特集１「住宅・不動産の聖域なき改革」

◆【住宅のユニクロ化】

今、日本の生活コストの中で、一番世界標準から乖離しているのが住宅である。

勿論これは日本人の好みがうるさいとか、いろいろある。しかし何といっても
日本の住宅及び住宅街は醜い。結果的に先進国に比較して
「狭くて、古くて、見かけも汚い」三拍子揃っているのだから、値段を高くする
理由はない。もし役所も業界も小泉流に変わる、というなら、一番いいのは住宅、
建設に関する諸規制を撤廃し、主要国との相互認証制にもっていくことである。
つまりあちらで認められている基準を日本でも認めるのである。

今後期待される究極の「ユニクロ化」は住宅であろう。オーストラリアで坪単価
６～10万円の住宅をモジュール化して輸入すれば、住宅のユニクロ化が出現する。
今それができない理由はもろもろの規制や非関税障壁があるからである。

業者保護と官僚機構護持の最たるものである。小泉内閣の決意が「聖域なき構造改
革」というなら、これに集中的に手をつけてもらいたい。

小泉さんは構造改革なくして景気回復はない、と何やら四文字熟語ばかりの難しいこ
とを言った。内容はまだないようだから、私が具体策を捧げよう。住宅のユニクロ
化、国民がよい生活を安くできるようにすれば、消費が自ずと活発になり、景気は
よくなる。これなら親分の森さんが敷いたITをフルに使い、自分の公約まで果た
せる。小泉さん、どうです？簡単でしょう。


以上、略文ですが、最後はこのように締めくくられています。
次に、会員の方とネット上でのやりとりの紹介です。

会員）規制緩和と反対方向に振れたのが建設業の現状であると認識しています。
　　　　つまり10年保証などを理由にして更に高コストに住宅をしようと考えて
　　　　いるように思えてなりません。

大前）マスコミがこれを見逃したのは大問題です。例外を一つ申請するだけで何百
　　　　ページにも及ぶ書類を作らされるのですから、弱小メーカーは淘汰されるで
　　　　しょう。しかし、聖域なき構造改革、というものの中心に、住宅を安く作る
　　　　ためのすべての規制と諸手続きを撤廃させることに、私は攻撃を集中し
　　　　ようと思っています。

会員）ニュージーランドでは、規制緩和以降にオーストラリアのハウスメーカーが進
　　　　出してデザインとローコストを武器に地元のハウスメーカーを駆逐したと聞
　　　　いております。日本でもそれは起こり得ると考えています。その際には、
　　　　日本で10万とも言われる在来工法の工務店はほとんど壊滅状態になるか
　　　　もしれませんが、今日本に求められている「痛みを伴う構造改革」とは、
　　　　そのようなことかも知れませんね。

大前）小泉さんもかっこいいことを言っていますが、聖域なき構造改革とは、何のた
　　　　め行うかといえば、景気対策ではありません。国民が幸せになるようにす
　　　　る、という政治の目的関数から一時も目を離してはいけません。構造改革と
　　　　か景気対策は手段であって、目的ではありません。我々は手段の話を政
　　　　治家にさせ過ぎています。


他に、「外国製の住宅持ち込みを認めよ」
　　　　「都市の活性化は、職住接近から始まる。」の論文が掲載されています。



[吉配信]
http://ffpsc.agr.kyushu-u.ac.jp/tech/